目次
ミジンコの主な特徴
種類 | 適温 | サイクル(羽化/世代交代) | 主な餌 | 特徴 |
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大ミジンコ | 18〜22℃ | 約7〜10日で成熟 1〜2週間で寿命 | グリーンウォーター、酵母、スピルリナ、粉末飼料 | 大型で観賞魚の餌に最適。低温に強い。 |
タマミジンコ | 22〜28℃ | 約3〜5日で成熟 5〜10日で寿命 | グリーンウォーター、酵母、細かい餌粉末 | 小型で繁殖が早い。高温にも比較的強い。 |
蚊(ボウフラ→成虫) | 20〜30℃ | 卵→幼虫(ボウフラ)3〜5日 ↓ 蛹1〜2日 ↓ 成虫 | 有機物(微生物)、水中のデトリタス | 繁殖力が非常に強い。屋外飼育では制御が必要。 |
ミジンコ(大ミジンコ・タマミジンコ)の培養方法
ミジンコは観賞魚やメダカの生餌として最適です。大ミジンコとタマミジンコで適温や成長速度に違いがあります。
容器
- バケツ、衣装ケース、水槽など(屋外なら直射日光を避ける)
- 水深は20〜30cm程度が理想
水
- 水道水は1日汲み置きして塩素を飛ばす
- グリーンウォーター(植物プランクトンを繁殖させた水)を使うと繁殖が安定
餌
- グリーンウォーター
- ドライイーストを溶いたもの(少量)
- スピルリナ粉末や熱帯魚用人工飼料をすり潰したもの
温度管理
- 大ミジンコ:18〜22℃で安定(夏場は高温注意)
- タマミジンコ:22〜28℃で旺盛に繁殖
増やし方のコツ
- 一度に大量に餌を与えず、少し濁る程度に調整
- 水が臭うようなら入れすぎサイン
- 定期的に新しい水を足してリフレッシュ
蚊(ボウフラ)の培養方法
※蚊は外に逃げると近隣に迷惑がかかるため、屋内や蚊帳付きの容器での管理が必須です。
容器
- 水を張ったバケツやタライ
- 蚊帳や網で蓋をすること(絶対に逃がさない)
水と餌
- 池の水、雨水など
- 有機物を少量(枯葉、米ぬか、魚粉など)
- 微生物が繁殖し、それをボウフラが食べる
サイクル
- 卵 → 幼虫(ボウフラ):約3〜5日
- 蛹 → 成虫:1〜2日
- 成虫寿命:約2〜4週間(種類や環境により差)
注意点
- 逃げ出すと害虫化するため、必ず封じ込める
- 実験目的以外での繁殖は避けることを推奨
ミジンコ(大ミジンコ・タマミジンコ)の培養とメダカ稚魚への利用
ミジンコはメダカの稚魚〜成魚にとって大切な生餌です。種類によって稚魚が食べやすいかどうかが異なります。
- 大ミジンコ:体が大きく、稚魚にはやや不向き。ただし生まれたばかりの子ミジンコ(ベビーダフニア)は稚魚も食べられる。成魚メダカには最適。
- タマミジンコ:小型で稚魚も捕食可能。繁殖スピードが早いため、稚魚用の生餌として安定供給しやすい。
👉 メダカ稚魚を育てる場合はタマミジンコを中心に、大きくなってから大ミジンコを与えると効率的。
ミジンコ屋外飼育とボウフラ対策
屋外でミジンコを飼育していると、どうしても避けられないのが ボウフラ(蚊の幼虫) の発生です。ミジンコの繁殖環境は、同時に蚊にとっても理想的な産卵場所になってしまいます。そのため、屋外飼育では必ず「ボウフラ対策」を取り入れることが大切です。
簡単にできるボウフラ対策
100円ショップにある材料だけで、簡易的な防虫カバーを作ることができます。
材料
- ワイヤーネット(約30cm角を4枚)
- 結束バンド
- 目の細かい防虫ネット または 不織布シート
作り方
- ワイヤーネットを4枚組み合わせて、立方体の枠を結束バンドで固定します。
- その枠を覆うように、防虫ネットや不織布シートをかぶせます。
- 出入り口になる部分だけ折り返しておくと、水の追加や管理がしやすいです。
- 完成したカバーを水槽やバケツの上にかぶせれば、蚊が水面に卵を産みつけるのを防げます。
ポイント
- 防虫ネットは目の細かいものを選ぶと効果的。
- 不織布シートは通気性があり、雨水もある程度通すので便利。
- 完全にフタをすると酸欠になるので、必ず空気が通る構造にしましょう。
👉 このように「屋外ミジンコ飼育=ボウフラ対策セット」で考えておくと安心です。